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移民ビザ

この章の項目:

アメリカ永住権の取得

PERM

親族のサポートによる移民

ビザ不適格者/適用免除

移民多様化ビザプログラムに基づく移民(グリーンカード宝くじ)

永住権の保持

永住権の放棄

再入国許可証

納税上の身分

推薦される永住権保持の為の手段

住所変更通知

条件付居住者の条件の除去

帰化

アメリカ永住権の取得

Lawful Permanent Resident (“LPR”)とは、アメリカでの永住を許可された外国籍の方のことを指します。多くの場合、永住権を得るには、雇用者、あるいは資格を持つ親族のサポートが必要となります。

雇用に基づく移民

個人がアメリカでの恒久的な雇用機会があり、永住権を取得したい場合、あるいは雇用者が個人を恒久的に雇用する為に永住権を取得するスポンサーとなりたい場合、いくつかの順序を踏まなければなりません。

適性

第一に、外国籍の個人と雇用者は、その個人がアメリカ移民局の定める永住者になる為の“道筋”を辿って、永住権を取得する資格があるかどうか判断する必要があります。

  • 雇用に基づき永住権を取得するには5種類の方法があります。

1. 卓越技能労働者

雇用に基づく移民ビザの年間限定発行数の28.6%が、この卓越技能労働者に発給されます。

  • 科学、芸術、教育、ビジネス、あるいはスポーツの分野で卓越した能力を持つ者。このカテゴリーでの申請者は、その専門分野で国内あるいは国際的に認知されていることを証明する書類を提出しなければなりません。
  • 著名な大学教授や研究者。最低3年間の教授、あるいは研究者としての経験があり、国際的に認知されている者。
  • アメリカの関連企業に派遣される管理職者、重役。

2. 修士号以上の学位を持つ専門職者、あるいは優れた能力を持つ者。

この第2優先分野には年間限定発行数の28.6%と、第1優先分野の未使用分が分配されます。この分野の該当者は下記の通りです。

  • 科学、芸術、あるいはビジネスの分野で非常に優れた能力を持つ者。
  • 修士号以上の学位を持つ専門職者。(資格を持つ医師が、アメリカで十分なサービスが行き渡っていない医療分野で開業する場合を含む。)

3. 技能労働者、あるいは専門職者。

この第3優先分野には、年間限定発行数の28.6%と、雇用に基づく移民ビザの第1、あるいは第2優先分野での未使用分が分配されます。このカテゴリーで移民ビザを申請する雇用者は、米国労働省を通して、外国人労働許可申請と呼ばれる手続きをすることにより、外国労働者の役職が、アメリカの労働者では埋めることができないことを証明しなければなりません。この分野の該当者は下記の通りです。

  • 学士号を持つ専門職者。(これ以上の優先分野に適性でない場合。)
  • 技能労働者。(最低2年間の訓練、あるいは経験がある者。)
  • 無技能労働者。(一時的、季節的でない不熟練労働を行う者。)

4. 特別移民分野

この分野には年間限定発行数の7.1%が分配され、下記を含む様々な申請者に発給されます。

  • 宗教家。
  • 在外のアメリカ政府機関の就労者、または前就労者。
  • 国際機関の退職者。

5. 個人投資家

この投資家には年間限定発行数の7.1%が発給されます。この資格を得るには、その投資家が管理、監督するアメリカの事業に、少なくとも百万ドル投資した、あるいは投資の手続き中であることが必要です。新しい事業への投資である場合、投資家自身あるいはその家族を除き、最低10人のアメリカ市民、または永住者を常勤で採用しなければなりません。あるいは、投資が50万ドルでもその事業がアメリカの特定の雇用地域にある場合、資格を与えられる可能性もあります。

第二に、外国労働者の雇用に基づく移民ビザを申請する際、殆どの場合、アメリカの雇用者は外国人労働許可申請を労働省の雇用訓練局に提出する必要があります。労働省はその許可申請の許可、不許可の決定をしなければなりません。労働省より労働許可を得ることにより、雇用者はアメリカで外国労働者を恒久的に雇用することができます。労働省は、外国労働者を雇用する予定の地域で平均賃金が給与される条件で、その職に就く適当なアメリカの労働者が見つからず、反対に、外国労働者を雇用することで、同様の職に就くアメリカの労働者の賃金や労働条件に影響を及ぼすことがないことを確認する必要があります。労働許可申請手続きは以下の“PERM”の項目内で説明しています。

第三に、労働許可申請が認可されるか、あるいは第1優先分野か一定の第2優先分野に該当し労働許可を必要としない場合、スポンサーとなる雇用者は移民ビザ嘆願書類I−140を申請します。アメリカへの移民を希望する外国労働者は移民局からのI−140の認可が必要で、雇用者はこの個人を恒久的に雇用する際、この嘆願書を提出します。雇用者がアメリカで永住を希望する外国労働者(受益者)のスポンサー(嘆願者)となるわけです。アメリカの雇用者は、該当する州の平均賃金の100%に値する賃金を支払う能力があることを証明する必要があります。

第四に、移民ビザ(グリーカード)の発行数には限りがあり、次の段階、通常最終段階となる手続きに進む際、十分な発行数があるかを確認する必要があります。国務省は申請者が既にアメリカに居住する場合でも、移民ビザ番号を供給します。申請者は、移民ビザ番号を取得した時点で移民ビザが割り当てられたとみなされ、次の段階に進むことができます。ビザ番号取得状況は下記の国務省ビザ公報で確認できます。http://travel.state.gov/visa/frvi/bulletin/bulletin_1360.html

アメリカの法律では毎年発行される移民ビザの数を制限している為、例え移民局から移民ビザ嘆願の認可を得ても、移民ビザ番号が直ちに取得できるとは限りません。その様な場合、移民ビザ嘆願の認可後から、国務省がビザ番号を供給するまで、数年かかることもあります。また、アメリカの法律では国によっても移民ビザの発行数を制限しています。これにより、移民ビザの需要の高い国の国籍の申請者は更に長く待たなければならない場合もあります。

第五に、外国労働者が既にアメリカに居住する場合、ビザ番号を得た後、永住者の身分に変更する必要があります。あるいは、ビザ番号を得た際、申請者がアメリカ国外にいる場合は、現地のアメリカ領事館でその手続きを済ませます。

PERM

労働許可申請(“PERM”)は比較的新しい認証、審査手続きで、2005年3月28日に施行されました。これは労働省への労働許可申請書類提出前に、雇用者が求人募集活動を行うものです。

PERM の申請書は新しい電子申請書類を使用し、オンラインで提出されます。審査は約45から60日かかります。いくつかのケースは労働省による監査の為、無作為に、あるいは申請書類の一定の質問に対する回答が、更なる情報を必要と示したことにより、選出される場合があります。このように監査の為選出されたケースの審査期間は、おそらく通常の45から60日を超える可能性が高いでしょう。

PERM申請書

PERMは自動電子申請方法を使用したシステムで、必須の手順である厳格な必要条件を満たした求人活動を経た後、申請されます。雇用者は労働許可を得ようとする地域で、関連職種の求人募集活動を行い、その取り組みを記録する必要があります。労働許可申請と共にこの記録書類を前もって提出する必要はありませんが、申請書類が監査の為選出された場合には、提出を求められます。

スケジュール“A”職業

スケジュールAに分類される職業に就く外国労働者は、労働許可申請を免除されます。これらの職業に就く外国労働者の申請は、雇用者が直接移民局に提出します。PERMによりスケジュールA職業の解釈が変わりましたが、スケジュールAのグループ1に属する職業には引き続き、看護師と理学療法士が含まれ、グループ2には科学、芸術の分野で優れた能力を持つ外国労働者が含まれます。実質的な必要条件の大部分は変更ありませんが、看護師は看護師免許(“NCLEX-RN”)を取得することでその適性を証明し、あるいは雇用される州から発行される全く制限のない看護師免許、あるいは外国看護学校卒業生審議会(“CGFNS”)の合格認定証をもって適性を証明します。

親族のサポートによる移民

個人がアメリカ市民か永住権を持つ者の親族であることに基づき永住権を取得したい場合、いくつかの順序を踏まなければなりません。

第一に、移民局より外国籍個人の為の移民ビザ嘆願書類、I−130の認可を得る必要があります。アメリカ市民か永住権を持つ親族がスポンサーとなり、この嘆願書を提出します。その際、外国籍個人との関係を証明する書類を添付します。

第二に、最近親者(親、配偶者、未婚の21歳未満の子供、または未亡人―下記参照)以外の、全ての親族に基づく移民ビザのケースには、申請者が既にアメリカに居住する場合も、国務省はビザ番号が供給できるかどうか判断しなければなりません。ビザ番号が申請者に与えられた時点で、割り当てられた移民ビザの申請が可能になるわけです。

第三に、外国籍申請者はアメリカに既に居住する場合、ビザ番号が割り当てられた後に永住権の身分に変更します。最近親者に与えられる移民ビザの発行数には制限がありません。ビザ番号が与えられた際、申請者がアメリカ国外にいる場合、申請者は居住する国の管轄であるアメリカ領事館で、手続きを完了します。

適性

親族をアメリカへの移民させる為にそのスポンサーとなるには、次の条件を満たす必要があります。

  • アメリカ市民であるかアメリカの永住権を持っていて、その証明ができる。
  • 指定貧困線の125%の水準で、親族を扶養できる。
  • 申請者との親族関係を証明できる。

次に挙げるアメリカ市民の最近親者は、ビザ番号を取得することなく移民ビザの申請が可能です。

  • 配偶者
  • 21歳未満の未婚の子供
  • 親(スポンサーとなる息子、娘が21歳以上のアメリカ市民である場合。)
  • 未亡人とその21歳未満の未婚の子供(配偶者と少なくとも2年間合法的に婚姻しており、アメリカ市民が亡くなった際、別居をしておらず、また再婚することなく、配偶者が亡くなった日から2年以内に嘆願書が提出される場合。)

移民ビザ嘆願優先分野(最近親者の他、下記の一定の親族のみ、親族関係に基づく移民ビザ申請のスポンサーになることができます。)

永住者になることを希望する親族は、優先システムを基に幾つかの区分に分類されます。

次の優先順位に従い、移民ビザ番号が割り当てられるのを待つ必要があります。

  • 第一優先分野

    • アメリカ市民の21歳以上の未婚の息子、娘、またその子供。

  • 第二優先分野

    • 永住者の配偶者とその未婚の21歳未満の子供、また永住者の未婚の21歳以上の息子と娘。少なくとも77%の発行数が配偶者と21歳未満の子供に割り当てられ、残りは永住者の未婚の21歳以上の子供に割り当てられます。

  • 第三優先分野

    • アメリカ市民の既婚の子供とその配偶者、またその未婚の21歳未満の子供。

  • 第四優先分野

    • アメリカ市民の兄弟、姉妹とその未婚の21歳未満の子供。兄弟、姉妹のスポンサーとなるには、そのアメリカ市民は少なくとも21歳でなければなりません。

ビザ不適格者/適用免除

アメリカの移民法では、アメリカの衛生、福祉、安全を保護する為、一定の申請者へのビザの発給を禁じています。ビザの発給を拒否される申請者の例としては、結核、HIVなどの伝染病を患っている、危険な身体、精神的障害がある、麻薬常用者、重大な犯罪を犯したことがある、テロリスト、破壊活動分子、全体主義者、前ナチ党員である、アメリカに違法に入国したことがある、あるいは市民権を得る資格がないなどです。以前に交流訪問者(J−1)ビザを取得した申請者は、2年間の自国居住条件を免除されない限りは、永住権を取得する前に、2年間自国で居住しなければならない場合もあります。ビザ申請時に不適格とみなされた場合、領事は法律により適用免除を得られるかどうかお知らせします。

移民多様化ビザプログラムに基づく移民(グリーンカード宝くじ)

移民多様化ビザプログラムはしばしばグリーンカード宝くじと呼ばれ、年一度行われる抽選により、過去5年間のうちアメリカへの移民の率が低い国の国民に移民ビザを割り当てるプログラムです。当選者は期間内に登録された有資格者の中から、コンピューターにより無作為に選出されます。

この宝くじの適性は一般に、個人の出生地、というのは個人が市民権を持つ国や居住地ではなく、出身国によって判断されます。毎年、宝くじ申請期間の開始前に、国務省よりどの国の国民が宝くじに応募できるかの有資格国のリストを公表します。

宝くじへの参加資格がない国の出身である個人の配偶者が有資格国の国民であり、その個人が配偶者と共に移民ビザを取得し、同時にアメリカに入国する場合は、宝くじに応募することが可能です。更に、個人が参加資格がない国の出身であるが、両親がその国の出身でなく、個人の出生時その国に居住していなかった場合、その個人は両親のどちらかの出身国を自身の出身国として主張することができます。

宝くじに参加するには、高等学校教育かそれに相当する教育を受けていること、あるいは過去5年のうち2年間、最低2年間の訓練、または経験を必要とする職に就いていた経験があることが条件です

永住権の保持

アメリカの永住者は永住権を保持する為、その措置に常に留意する必要があります。一般的に、アメリカへの入国あるいは再入国許可を求める移民は、有効な移民ビザ、再入国許可証、またはその他居住外国人カードなど有効な入国許可証を提示しなければなりません。帰国居住者は1年を超えない一時的な海外滞在後、永住権を放棄していない合法的な永住者としてアメリカへ帰国する際、移民ビザの代わりに、グリーンカードとしてよく知られる居住外国人カードを提示します。帰国居住者としての資格を得るには、外国人は永住権を取得し、それを保持し、海外滞在が一時的なものであり、合法的な居住地を放棄したのではないことを明確にすることが必要です。

移民局が何を根拠として海外滞在が一時的なものと考慮するかというのは、永住権の放棄、また放棄とみなす事項に関する法律上の観点からも、非常に複雑な論点です。この概念は各々の事情、状況により異なり、裁判では多種多様の判決が下されていますが、個人の意思が最も重要な決定力のある要因となります。

補足ですが、アメリカ市民権を取得する目的での居住地の保持と、永住権を保持する目的での居住地の保持では観念が異なり、ここでは永住権の保持にのみ争点を当てています

永住権の放棄

永住権は長期の海外滞在により自動的に失効にはなりませんが、長期に渡る不在は、移民局が個人の意思を審判する際の一要因となります。個人が永住権を放棄したかどうかを判断するのに重要な要因となるのは、個人の意思ですが、単にアメリカに居住する意思の主張だけでは、それを認められません。移民局は個人の意思の判断基準として、実在する証拠を考察します。

個人の意思を判断する際の主な要因は下記の通りです。

    1. 個人のアメリカ不在期間。
    2. アメリカ出国の目的。
    3. 海外に滞在する際の事前に決められた帰国日の有無。
    4. アメリカ居住者としての継続した納税申告書の提出。
    5. アメリカとのつながりの維持。例えば資産、銀行口座、クレジットカード、運転免許証の保持。
    6. 近親者の居住地。
    7. 個人の雇用地や雇用形態。アメリカの雇用者か、海外の雇用者か、終身雇用であるか、一時的雇用、あるいは期間限定の雇用であるかなど。
    8. アメリカ出国前に、再入国許可証を申請したかどうか。
    9. 子供がどこで教育を受けているか。

上記は、規定と判例法の両方を審査した結果、案出された要因です。移民局審査官は個人が永住権を放棄したかどうかを判断する際、移民局審査手引にかなりの重点を置くようです。その手引は法律ではありませんが、放棄に対する個人の意思を審査する際の補助となります。これによると、年に一度アメリカに入国することで、永住権を保持することができるという考えは、広く行きわたった誤信とされています。従って、単に年に一度アメリカに戻ることでは、永住権の保持は保障されません。この手引はアメリカでの居住を証明する書類として下記を取り上げています。

    1. 税関申告書の記録と同じ住所が反映された、過去数年以内に発行された運転免許証。
    2. アメリカの雇用者名とその住所、またある一定期間アメリカ国内で給与を得ていた証拠。
    3. 過去数年間、アメリカの所得税納税申告書を提出した記録。
    4. アメリカ国内の動産あるいは不動産所有の証拠。

この手引は更に、移民局検査官が個人の意思に関して質疑する際、留意する項目についても取り上げており、それには往復航空券の有無、ホテルや気付での住所を記載した税関申告書などが含まれます。

再入国許可証

永住権の保持に関連して、個人がアメリカの永住者として存続する意思を証明する為には、アメリカからの長期不在を計画する際に再入国許可証の発給を得たかどうかが主要点となります。アメリカを出国し一年以内に帰国できないことが明確な場合、出国前に再入国許可証を申請することが望ましいです。再入国許可証とは帰国時に再入国の許可を得る為の書類で、アメリカ出国時から2年間有効です。再入国許可証が失効する前にアメリカに帰国し、アメリカ滞在中に新しい許可証を申請することもできますが、入国許可証は無期限に発行されるものではないことに注意してください。申請毎に移民局による個人の意思に対する審査が厳しくなることが考えられます。しかしながら、許可証を取得できる回数に関しての規定はありません。

もう一つ注意しなければならないのは、再入国許可証はアメリカへの再入国を保障するものではなく、アメリカ政府から個人の出国が一時的なものと認められたことを証明するものということです。アメリカ不在中の居住者としての納税不履行は永住権を放棄する意思の表明として考慮されます。

再入国許可証は2年間の有効期間内、入国回数に限りなく何度でも使用されます。入国許可証はその書面にそのような記載があるにもかかわらず、更新することができません。再入国許可証を移民局に申請する際、アメリカ国内に滞在している必要があります。再入国許可証の2年間の有効期間内にアメリカに帰国しなかった場合、新しい許可証を海外から申請することも、期限の切れた許可証を使用しアメリカへ入国することもできません。この場合、再入国する際は、特別移民ビザをアメリカ領事館で申請しなければなりません。

アメリカに帰国する条件付居住者に発行される再入国許可証の有効期間は通常、再入国許可証の発行から2年間か、あるいは条件を除去する申請がなされるまでのどちらか早い方となります。条件付居住者はアメリカ出国前に再入国許可証を申請するべきでしょう。

納税上の身分

適当に永住権を保持する意思表示として、納税申告書をアメリカ居住者として提出することが重要です。アメリカ税法の観点から、該当する条約により他に指定される以外は、永住者は居住者として、アメリカの所得税納税申告書を提出することが必要です。この点の先例となる判例「Matter of Guiot」では、納税申告を全くせず、あるいは非居住者として納税申告をし、居住者ではない外国人としての身分を主張した永住権取得者は、グリーンカードを放棄したと考慮されます。内国税収入規約7701(b)では、居住者としての課税を避けることができるのは、永住権が行政上、あるいは裁判上無効になった場合、永住権が放棄されたとみなされた場合、あるいは永住権が正式に放棄された場合としています。税上の条約がアメリカの税法に取って代わることもありますが、移民局は条約に基づきアメリカ以外の国の居住地を選択した個人は、アメリカの永住権を放棄したと判断します。永住権と居住者、非居住者としてのアメリカ納税申告書の提出に関する法律は、殆どの場合、州法ではなく、アメリカ連邦法であることにご注意ください。関連した税金問題を十分に理解するには、国際会計士や税法専門弁護士に相談することが不可欠です。

推薦される永住権保持の為の手段

残念ながら、アメリカ国内に居住、就労し続ける以外に、永住権の保持を確実にする方法はありません。就労目的で長期に渡ってアメリカを不在にするが、永住者としてアメリカに帰国する為、永住権を保持することを希望する外国籍個人は、次の方法を取ることを強くお勧めします。

    1. アメリカに不動産を保有すること。特に実際に居住していた家や土地。
    2. 海外の雇用者により雇用される場合、海外任期、あるいは可能であればアメリカに帰国する予定日を記述した手紙を、雇用者から取得すること。
    3. アメリカで利用可能な銀行口座やクレジットカードを保持すること。
    4. 実際に居住していた住所の記載がある、有効な運転免許証を保持すること。
    5. 居住者としてアメリカの所得税納税申告書を提出すること。
    6. アメリカを長期不在にする前に、再入国許可証を取得すること。
    7. 可能であれば、アメリカを長期不在にする前に、アメリカに帰化すること。

永住権の保持に纏わる法律は主に判例法から発展したもので、その結果、応用、解釈が一貫していません。以前は、アメリカを長期不在にした後、帰国を試みる永住権保持者は少数でした。しかしながらビジネスがより国際化され、就労者が世界中に転任となることが一般的になり、そのためこれらの問題もより頻繁に起こるようになり、関連した法律の解釈も様々です。アメリカを長期不在にする個人がどのようにして永住権を保持できるかに関して、確実な方法はなく、関連した判例法、規定を考慮した上で、誘導指標しか提供できないのが実際のところです。上記に記述した方法が、永住権を保持する為の手段となるでしょう。

住所変更通知

永住者を含みアメリカに滞在する外国人は、住所変更の都度、移民局に通知する必要があります。住所変更後10日以内に、申請書類AR-11を提出しその通知をします。この書類は、下記の移民局のウェブサイトから取得できます。http://uscis.gov/graphics/formsfee/forms/files/ar-11.pdf

条件付居住者の条件の除去

永住者はアメリカで恒久的に居住、就労ができます。しかし、永住権が婚姻に基づくもので、その婚姻から2年以内に取得された場合、永住権は条件付となります。移民ビザを提示しアメリカに法的に入国した日、あるいは国内で永住者への身分変更を受けた日に、条件付永住権を与えられます。永住権が条件付であるのは、アメリカ移民法を回避する為に婚姻したのではないことを証明しなければならない為です。

  • 条件付永住者は配偶者と共に条件を除去する申請をしなければなりません。条件付居住者となり2周年記念日を迎える日直前の90日間に申請する必要があります。一般的にグリーンカードとして知られる外国人登録カードの有効期限が、条件付永住者としての2回目の記念日でもあります。申請が遅れた場合、条件付居住者の身分を失い、出国させられることもあります。

  • 配偶者ともはや婚姻関係にない場合、あるいは配偶者に虐待されている場合、配偶者と共に申請する条件の免除を申請することができます。その場合、条件付永住者になった後、いつでも条件を除去する申請ができますが、それは出国させられる前でなければなりません。

  • 条件付永住者が条件付永住権を取得した90日以内にその子供も同永住権を取得した場合、条件を除去する申請に子供を含むことができます。90日を過ぎて子供が条件付永住権を取得した場合は、各々の申請書を提出しなければなりません。

永住権が条件付の場合、その条件を除去する為の更なる手順を踏まなければなりません。それは条件付永住権保持者とそのアメリカ居住の配偶者が連帯的に、条件を除去する為の申請書類I−751を提出することです。この申請書類は永住権を得た日の2周年記念日直前の90日間に提出されなければなりません。I−751をその90日間に適当に申請しなかった場合、条件付永住権は自動的に失効となり、移民局はアメリカからの撤退処置を命ずることができます。それが起こると、移民局から条件の除去を怠った旨の通知が送られ、更に聴取の為の出頭通知が送られます。条件付永住者は聴取で、その証拠の再審理、また反論をすることができますが、その条件を除去する為の必要条件を満たしたことを証明するのは、その条件付永住者の責務です。(移民局は条件付永住者がその必要条件に従わなかったことを証明する義務はありません。)

書面により移民局サービスセンターの管理者に対し、申請期間内にI−751を提出できなかった正当な理由を証明できる場合、90日を過ぎた後でも申請を許可されることがあります。管理者にはその申請を許可し、永住権を復活する決定権があります。

移民局は条件付永住者とその配偶者にI−751を提出する必要がある旨の通知をすることを、法律により義務付けられていますが、移民局がそれを怠ったとしても、その夫婦の申請義務は緩和されません。この義務を怠った場合の重大性を考慮し、条件付永住者は適切な申請期間をカレンダーに印をつけるなどして覚えておくことが重要でしょう。

移民局が、条件付永住者の婚姻が裁判上取り消された、婚姻が外国人をアメリカに滞在させる目的で結ばれた、あるいは当初の永住権申請時、弁護士に支払われた料金とは別に、謝礼が支払われたといった情報を90日の申請期間前に得た場合、あるいは条件を除去する申請が適当な申請期間内に提出されなかった場合、移民局はその永住権を失効します。永住権の失効は条件を除去するまでの2年間いつでも起こり得ます。連帯申請書類提出前に、移民局が失効が当然に起こりうる情報を取得した場合、失効決意通知が送られます。この通知により、条件付永住者はその失効が決定された証拠を再審査し反論する機会を与えられます。条件付永住者がその機会を与えられて初めて、移民局は永住権を失効する最終決定を下します。失効決定の基となる情報が90日の申請期間前に判明した場合、条件付永住者は2年間を待つことなく、自動永住権失効の適用免除を申請することができます。離婚判決が最終的になるなど、失効を引き起こす状況が発生した時点で、移民局に適用免除の申請をすることができます。

条件付永住権の条件を除去するI−751の申請が拒否された場合、その理由を説明した手紙が送られます。申請が拒否された後、直ちにアメリカ退去手続きが始められます。撤退処置がとられる間、条件付永住者は移民裁判官により拒否された申請を再審理してもらう権利があります。この再審理の間、移民局は申請が不正である事実や、拒否の判定が適当であったことを証明しなければなりません。移民裁判官がアメリカからの退去を決定した場合、その決定に上訴することができます。

一般に、移民裁判官がアメリカ退去の決定をした後、33日以内に上訴することが可能です。上訴申請書と必要料金が処理された後、その上訴はワシントンDCの移民上訴委員会に委託されます。

上記に述べられたように、条件付永住権の失効は、条件を除去する為の必要条件である申請書類I−751の提出を怠ることにより起こります。その場合、条件付永住者に対し、国外追放処理がなされることもあります。更に、アメリカでの身分が90日の申請期間の満了時不法とみなされた場合、厳しい入国拒否の処置をとられる可能性もあります。

帰化

帰化とは、外国籍の国民に、移民国籍法の議会により制定された必要条件を満たした後、アメリカ市民権を授与する手続きです。一般的な帰化の必要条件は下記の通りです。

  • 永住権保持者の身分で、アメリカ国内に継続して居住した期間。
  • 申請以前の特定の移民局区域での居住。
  • 英語の語学力。読む、書く、話す能力。
  • アメリカの歴史、政治の知識。
  • 立派な道徳的な人柄。
  • アメリカ憲法の信念に対する忠誠心。
  • アメリカに対する友好的な気質。

全ての帰化申請者は、立派な道徳的人柄、忠誠、友好的気質を示さなければなりません。その他の帰化の必要条件は、アメリカ市民の配偶者など一定の申請者に対しては、緩和や免除されることがあります。

帰化申請をするには、申請時、帰化面接時、また宣誓時に、居住期間の必要条件を満たしていることが重要です。帰化申請の審査は長期に渡ることから、申請者は各過程で居住期間の必要条件を満たしていることを確実にしなければなりません。

必要条件となる居住期間は、過去5年間永住権を保持したことに基づく帰化申請であるか、あるいは過去3年間アメリカ市民と婚姻関係にあることに基づく申請であるかによって、異なります。通常、帰化申請者となるのは5年間永住権を保持した方で、申請者の90%を占めます。

一般に、過去5年間永住権を保持したことにより、帰化を申請する為には、申請直前に次の条件を満たしている必要があります。

  • アメリカ永住者として法的に入国を許可されたこと。永住者として法的に入国を許可されたというのは、移民法においての移民として、アメリカに恒久的に居住する特権を法的に与えられたということです。永住者として法的に入国を許可された個人は、その身分証明として、外国人登録カード、I−551の提示を求められます。
  • 申請前の5年間、アメリカに永住者として継続して居住し、一度たりとも一年以上アメリカを不在にすることがなかったこと。
  • 過去5年のうち少なくとも30ヶ月アメリカに滞在していたこと。(6ヶ月以上、1年未満の不在は、申請者がその不在期間居住地を放棄しなかったことを立証できない場合、申請者の継続した居住期間を中断することになります。)
  • 少なくとも3ヶ月間、帰化申請をする州、区域内に居住していること。

継続した居住」とは、長期に渡りアメリカを出国していない状態を意味します。長期間アメリカを不在にしますと、「継続した居住」を中断することになります。「身体的存在」とは、実際にアメリカ国内に居ることを意味します。殆どの申請者は帰化の資格を得る為には、一定数の月をアメリカで過ごさなければなりません。「身体的存在」と「継続した居住」の違いは、「身体的存在」は全ての海外旅行でアメリカを不在にした総日数に関連し、「継続した居住」はそれぞれの海外旅行で、アメリカを不在にした日数に関連する点です。海外旅行が短いもので、継続した居住の中断にはならなかったとしても、その海外旅行が多数である為、身体的存在の必要条件を満たすことができないということもあります。

従って、申請者は「継続した居住」と「身体的存在」の両方の必要条件を満たした証拠を提示しなければなりません。帰化申請の為に、アメリカへの出入国の記録を保持することをお勧めします。

申請者がアメリカ国外で一年以上滞在した場合、帰化の観点から、永住権を放棄したとみなされます。6ヶ月以上、1年未満のアメリカ国外への旅行は申請者がその不在期間、居住地を放棄しなかったことを立証できない場合、申請者の継続した居住の中断となります。

帰化申請者は、申請時、帰化面接時、また宣誓時の3つの過程で、継続した居住と身体的存在の必要条件を満たしてことを確実にすることが必要です。帰化申請者は上記の3つの過程の直前5年間、継続した居住と身体的存在の必要条件を満たしたことを立証する必要があります。言い換えれば、申請時から遡って過去5年間、面接時から遡って過去5年間、また宣誓時から遡って過去5年間、申請者はこの必要条件を満たしている必要があります。